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1、はじめに
現在、間伐に係る大型予算が措置され、出材が増える一方で、米国に端を発した世界的不況の影響を受けて、住宅・製紙等での木材需要が縮小している。
このため、昨年同期に比べ、丸太価格はスギで3割、ヒノキで2割の暴落で、かってない最低価格となっている。また、市場での原木受入の停止、合板等の加工産業での入荷制限の強化などが一般化している。
この傾向は更に強まるものと見込まれ、森林所有者は、これまでのなだらかな長期にわたる価格低落とは異質な、これまで経験したことのない状況に直面しており、林業経営は文字どおり崩壊の危機にある。
このような中、経済危機対策としての大型補正予算(案)の公表を心から歓迎しているところであるが、現在の難局は、この補正予算だけで打開できる事態ではない。
ここに、以下の緊急対策の速やかな実施を要請する。
2、要請事項
(1)木材価格安定の措置を講じること及び国・公・私有林一体となった主伐材・高齢 級間伐材の伐採縮小を行うこと。
・木材価格安定基金の創設を検討されたい。また、国有林野事業は、昭和32、36年の価格 高騰時に、市況沈静化のための増伐を実施したが、今回は逆の対応をすべきときである。
(2)間伐材を搬出せずに、貯木保管、切捨間伐する場合の補償制度を創設すること。
・欧州の平成十一年の台風による森林被害対策では、風倒木の丸太貯木、木質エネルギー 市場の開発、一般材の伐採縮小等の措置を講じている。この一環で、木材 販売収入の 減少補填措置を講じた例がある。従来は販売できた一定齢級以上の間伐材を対象に、貯木保 管や切捨間伐した場合の品質劣化相当額等を補償する。
(3)必要経費の二分の一補助である間伐や路網に係る定額助成について、現行の特別交付金 制度を活用したかさ上げ措置を市町村に確実に実施させること。これができない場合、国が自 ら、かさ上げ措置を緊急交付金として交付すること。
(4)補助金・交付金に係る木材使用や「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」の適用住宅 は、グリーン購入法に基づく合法木材使用を通達等で義務付けること。 ・グリーン購入法の合法木材政府調達義務、地方公共団体の努力義務を積極的に活用する。
(5)昨年末に検討事項とされた「炭素固定住宅資材等減税」を緊急措置として速やかに実施し、 木造住宅需要の拡大を図ること。
(6)国産材が増産されているこの機会に一般材の国産材供給割合が大きく拡大する措置を講じ られたい。また、切捨間伐の木質バイオマスを原料とする発電・熱供給施設への助成は、補正 予算で措置されているが更なる支援をされたい。
・化石燃料や有機系廃棄物等との混焼ボイラーを対象外として、膨大な未利用切捨間伐材や 林地残材の活用、CO2削減の加速、森林バイオマスの適切な価格形成につなげる。
なお、間伐・末木枝葉の証明は、グリーン購入法の基本方針で、古紙原料用紙に混入できる 「間伐材チップの確認ガイドライン」による流通証明方法が活用できる。
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